しまさんのアタマの中

ワタクシしまさんのアタマの中。公益性ってなんぞ?「にんげんの森」。宗教のこれからを考える「宗教といつか」。そのほか普段思ったこと、知れば少し幸せになれるかもな考え方を書いてみてます。

「にんげんの森」② 「公益性」の3要素と社会貢献

 前回は「公益性」について話してきました。定義は「社会にとって良いこと、価値となること」としました。そして、具体的に社会にとって良いこと、価値となることとは何かについて、大学教育を一例にとりあげたり、企業の理念をもとに考えてみたりしました。

 今回は、さらに深堀するために、「公益性の3要素*1を取りあげたいと思います。

公益性の3要素とは?

 「公益性の3要素」とは、「公益性」を要素分解し、活動やその活動主体に必要な要素を提示したものです。具体的には「公共」「共生」「豊かさ」です。

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 これらの要素があれば、「公益性」のある活動または人間・組織である、というものです。絶対的なものではありませんが、非常に親和性の高いものだと思います。

 これら3要素の意味は次回以降で詳しく説明していきますが、今回はこれらの考え方について話していきたいと思います。

社会での「良いこと」はこの3つである程度説明つきます。

 これが基本思想です。ちょっとこれだけだとわかりにくいので、それぞれの定義を書いておきます。

 「公共」とは、「色んな人が触れることができること。色んな人が「良いこと」と感じること。」と定義します。良く言う「公共物」とか「公共性の高い」の「公共」ですね。

 「共生」とは、「にんげん同士、お互いを尊重し共に生きるという考え方」としています。特に、「多様性社会」と「利他主義」という考え方と親和性が高いです。早い話が他人と認め合う、他人を受容するということです。

 「豊かさ」とは、「他者に向けての行動を起こすために必要な自分自身の豊かさです。3つの要素のうち、唯一「自分のこと」が中心であり、自分の能力又は考え方に対する要素です。

 カラフルで目がチカチカする…?たしかに(笑)マイクロソフトパワーポイントの既存設定をそのまま使ったので(笑)

 公益性の高いヒトや組織はこれら3つの要素を兼ね備えています。

 シンプルに具体例をあげると、僕が大学の研究でも参考にさせていただいた「NPO法人 カタリバ

認定NPO法人カタリバ | 子ども・若者の「生き抜く力」を育む教育

」さんを取りあげたいです(お金とかもらってないですよ(笑))。

 NPO法人カタリバさん(以下カタリバ)は、子供の教育格差をなくそう、どんな環境で生まれ育っても未来を創り出せることを信じれる社会を作る、という目的で活動しています。具体的な活動から公益性があるか考えましょう。

公益性の高い組織から公益性を考える

 「公共」の要素はどうでしょうか?対象ははじめ中高生でしたが、より拡大して子供全体、さらには被災地の子供用のプログラム、学習難民の子供用のプログラムなどを拡充しています。多くの人が触れられ、いわゆる社会からこぼれそうになってしまう(差別的表現に聞こえてしまうかもしれませんが)子供たちを救うという目的で活動している点で公共性は高いでしょう。

 では、「共生」の要素はどうでしょう?共生していくために様々な協力者を募っている点は評価できます。また、社会的な共生を目指し、対象者を制限せず(届いていない可能性はいったん排除して)子供すべての包摂を目指している、教育機関として機能している点でこちらも満たしているといえるでしょう。

 最後の「豊かさ」の点ではどうでしょう?これは…組織の沿革を見ていくとヒントがあると思います。参画する人たちのリテラシーの問題になるので判断は難しいですが(笑)はじめは学生団体というベースですが、この時点である程度のリテラシーはあると判断していいと思います。少なくとも地元のヤンキーが暇つぶしにやっているとは到底思えないので。運営自体の適正さも、NPO法人として財務情報や活動情報の開示を行っているので、チェック機能もしっかりしています。この点は豊かさとは関係ないかもしれませんが、そのことをしっかりと行えるスタッフの存在は組織の豊かさの一つといえるでしょう。

 これらの要素をしっかりと兼ね備えた「公益性の高い組織」は、社会にとって良いものと考えられます。むしろ、「認定NPO法人」まで来ているので実際に認められているわけですが。

 そのような組織が実際に活動することをここでは「社会貢献」とします。実際のカタリバ活動など、上記の要素を実現していくことを指します。

まとめ

 本稿では、「公益性の3要素」についてざっとおさらいし、具体例とともに、その3要素がそろうことが「公益性が高い」こととつながることを証明していきました。

 次の記事から、3要素や社会貢献についてより深堀して話していきたいと思います。

*1:あくまでしまさん自身で考えた概念です